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電気通信大学大学院情報理工学研究科
情報・ネットワーク工学専攻
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文部科学省大学入学者選抜改革推進委託事業(個別大学の入学者選抜等におけるCBTの活用)

事業名

「情報I」を含むアイテムバンク式CBTによる大学入試の試み

事業概要

 本事業では、電気通信大学において「情報」、「数学」、「物理」、「非認知能力」のアイテムバンク(問題バンク)を構築し、CBT(Computer Based Testing)を用いて2024年度に学校推薦型選抜および総合型選抜の入試を実施することを目的としています。本事業の特徴は以下の通りです。① CBTの実施や運営に関する世界標準(ISO/IEC 2007,JIS X 7221)に従い、IRT(Item Response Theory) を用いた問題バンク方式をとる。世界最高精度の測定精度を持つテスト構成技術を持つ最先端人工知能搭載システムを開発する。② 日本で初めて「情報I」を含むCBT入試を 総合型選抜、学校推薦型選抜で、実施し、1.実際のプログラミング環境でプログラムを編集・実行しながら解答を求める問題、2.データ解析ツールを用いて実際のデータを分析しながら解答を求める問題など、従来の紙による試験や口頭試験だけでは測定ができなかった実践的な力を評価できるシステムを用いる。③ プログラミング問題やデータ解析問題の 受検者の実行しエラーを表示するなどの試行錯誤の解答プロセスも保存され、自動採点の評価に加味できる。

さらに、本事業を通して、独立行政法人大学入試センターの「大規模入学者選抜におけるCBT活用の可能性について(報告)(令和3年3月24日)」における入学者選抜へのCBT導入に係る課題点(①均質で質の高い受検環境の確保、②トラブルが生じた場合の対応体制の構築、③新しい試験のあり方に対する受検者を含めた社会全体の理解)の解決に向けた小規模試験等におけるCBTの活用についての知見を集積することも目標としています。

実施組織

これまでの進捗

<令和4年度>

  • 2022年10月:事業受託
  • 2022年10月~12月:作問手順の整備(作問マニュアル、問題チェックリストの作成)
  • 2022年10月~2023年3月:数学、物理、情報、非認知能力調査の問題作成
  • 2022年10月~2023年3月:CBTシステムのプロトタイプ開発
  • 2022年12月:外部評価委員会の開催
  • 2023年2月:学内全体会議の開催
  • 2023年3月:情報処理学会全国大会における情報収集

<令和5年度>

  • 2023年4月~10月:本学1年生向けにCBTによる基礎学力調査(数学、物理、情報)を実施
  • 2023年4月~10月:CBT試験(UEC検定)実施結果の分析・集計
  • 2023年4月~2024年3月:数学、物理、情報、非認知能力調査の問題作成(継続)
  • 2023年6月~2024年3月:大学入学者選抜でのCBT活用に向けた大学間連携の推進
  • 2023年11月:電気通信大学オープンキャンパスでCBT体験会とメディア向け解説会を実施(リンク
    • 全国の高校2年生を対象にサンプル問題を用いたCBT体験会を実施
    • 新聞社などのメディアに向けてCBT入試の実施方針について解説会を実施(NHKでの報道
  • 2023年12月:プログラミング問題とデータサイエンス問題のサンプル問題を電気通信大学のウェブサイトにて公開(リンク
  • 2023年12月:学内全体会議の開催
  • 2024年1月:外部評価委員会の開催                                                                   

<令和6年度>

  • 2024年4月:本学1年生向けにCBTによる基礎学力調査(数学、物理、情報)を実施
  • 2024年5月:高校教員を対象としたCBT入試の説明会およびCBT体験会の開催(リンク

IRT(Item response Theory)の基本的な説明(動画)

情報公開

<一般向け>

  • 2023年9月:電気通信大学「2022年度入学者選抜に係る高校教員対象説明会」(リンク
  • 2023年11月:電気通信大学「CBT入試説明会」(リンク1リンク2
  • 2023年11月:NHKでの報道
  • 2023年12月:日本経済新聞掲載「パソコン入試は広がるか「情報」元年、普及へ出直し」(会員限定リンク
  • 2023年12月:科学研究費補助券基盤研究(S)シンポジウム「電通大におけるCBT実践」
  • 2024年3月:「学研・進学情報」への記事掲載「特集 入学者選抜におけるCBTの可能性 ペーパーテストでは測れない思考力や創造力をみる―電気通信大学のCBT入試」(リンク

<学協会向け>

  • 2023年5月18日:「電気通信大学におけるCBTの取り組み」令和5年度 全国大学入学者選抜研究連絡協議会大会(リンク
  • 2023年8月27日:「電気通信大学におけるIRTを用いた世界標準CBTの実践」日本テスト学会全国大会シンポジウム(リンク

高校生向け体験会のアンケート結果・CBTサンプル問題

  • 2023年11月26日:CBT体験会実施後の高校生向けアンケート結果(pdf
  • CBTサンプル問題・解答(pdf

PCIモジュール

文部科学省大学入学者選抜改革推進委託事業「個別大学の入学者選抜等におけるCBTの活用」の成果として開発したPCIを MIT License(下記) で公開します.

Copyright (c) 2024 The University of Electro-Communications
Permission is hereby granted, free of charge, to any person obtaining a copy of this software and associated documentation files (the "Software"), to deal in the Software without restriction, including without limitation the rights to use, copy, modify, merge, publish, distribute, sublicense, and/or sell copies of the Software, and to permit persons to whom the Software is furnished to do so, subject to the following conditions:
The above copyright notice and this permission notice shall be included in all copies or substantial portions of the Software.
THE SOFTWARE IS PROVIDED "AS IS", WITHOUT WARRANTY OF ANY KIND, EXPRESS OR IMPLIED, INCLUDING BUT NOT LIMITED TO THE WARRANTIES OF MERCHANTABILITY, FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE AND NONINFRINGEMENT. IN NO EVENT SHALL THE AUTHORS OR COPYRIGHT HOLDERS BE LIABLE FOR ANY CLAIM, DAMAGES OR OTHER LIABILITY, WHETHER IN AN ACTION OF CONTRACT, TORT OR OTHERWISE, ARISING FROM, OUT OF OR IN CONNECTION WITH THE SOFTWARE OR THE USE OR OTHER DEALINGS IN THE SOFTWARE.

インストール手順

TAO 3.6.0の環境を構築し,TAOの管理画面から下記の4つのPCIモジュールをインストールしてください.

さらに下記からダウンロードされるZIPファイルを解凍して得られたCsvExporter.phpを,TAO環境内の{TAO_ROOT_DIR}/tao/models/classes/export/implementation/CsvExporter.phpのファイルと置き換えてください.

事業成果報告シンポジウム

電気通信大学「教科『情報』を含むアイテムバンク式CBT による大学入試の試み」

電気通信大学は、2024年12月7日に、アイテムバンク式CBT(Computer Based testing)を用いた大学入試に関するシンポジウムを開催した。CBTは教育技術の進化を大学入試に活用する試みとして注目され、262名(対面57名、オンライン参加者205名)の教育関係者や研究者が対面およびオンラインで参加した。

田野俊一学長が開会挨拶を行い、植野真臣教授が2025年入試の総合型選抜・学校推薦型選抜においてCBTシステムを利用した入試を実施した成果を報告した。質疑応答では、都立高校の教員含む参加者から活発な質問が寄せられた。さらに、仁田善雄医療系大学間共用試験実施評価機構学術顧問、澤木泰代早稲田大学教授、吉村宰長崎大学教授がパネルディスカッションでCBTの期待と課題について討議した。特に,現状の入試のルールがペーパーテストを想定して作成されており,CBTには適用できないルールが多く,ルールの整理・改正が必要であるという問題について活発な議論がなされた。

休憩を挟んで、西郡大佐賀大学教授、長田厚樹神田外語大学事務局長補佐、寺尾尚大大学入試センター准教授が、CBT活用連携協定における連携大学の現在のCBT入試の紹介を行った。佐賀大学におけるタブレットを使用したCBT入試や、神田外語大学におけるオンライン入試の具体的な事例が紹介された。また、大学入試センターがCBT実施大学に聞き取りを行い得られた課題などに関する紹介もあった。最後に、成見哲副学長が閉会の挨拶を行い、シンポジウムを締めくくった。

このシンポジウムは、文部科学省の後援のもと、関連する教育機関の協力を得て実施された。


    • 事業成果報告シンポジウム – 教科「情報」を含むアイテムバンク式CBTによる大学入試の試み(ポスター
    • シンポジウム配布資料(pdf
    • パネルディスカッション(pdf
    • オンラインからのご質問への回答(pdf
    • シンポジウム アンケート結果(pdf


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